ただでは死なん。

こんなタイトルですが社会に恨みはありません。

「人生50年時代」という考え方

あなたは「人生100年」も生きたいですか?

 「人生100年時代」というスローガン。皆さんはどのように受け止めているでしょうか。正直なところ僕は、何一つ希望を感じられていません。

 

 少子・超高齢化の深刻化が止まらない。給料は上がらない。外国語が使えないと仕事が貰えない。少ない仕事はAIが奪いに来ている。技術が僕たちの生活を便利に・楽にしてくれるはずが、僕たちは技術に負けないように新しいことを考え続けなければ生きて行けない。

 

 この傾向は今後も変わらないどころか、むしろ加速し続けるでしょう。

 

こんな時代に、70歳まで働かされて、100歳まで生きるの?と考えた時、まるで雲に閉ざされたエベレストを登らされているような気分になりました。

 

老いて力尽きるくらいなら、自ら安楽死でもした方がよい

 自分が死ぬ瞬間はどんな状況だろう?と考えた時、いろんな場面が浮かびました。「老衰の末、身内に看取られながら死亡」「車に跳ねられて事故死」「どうしようもなくなって力尽き、孤独死」…どれも自分で死ぬ瞬間が選べないものばかりでした。

 

 人々の価値観が多様化しているのに、なぜ「死」だけは自分で設計できないのだろう?そんな疑問が湧いてきました。

 

 理想の死

 2017年頭に、女子中学生が「楽しいまま終わりたい」と言い遺して自殺した事件がありました。僕はこのニュースに大きな衝撃を受けました。飛び降り自殺とのことで、いきなり目の前を去られたご遺族の心中は計り知れないものとお察しいたします。

 

 しかしながら、「楽しいままで人生を終えたい」という彼女の理想に、共感を覚えた自分が確かにいました。

 

 やりたいことをやって、「楽しいな、これで良かったな」と思えて、人生で世話になった人にちゃんとお礼を言って、ボロボロにならずに死ぬことが出来れば、どんなに幸せだろうか?

 

 いつ来るかわからない死に怯えて、必死にその日が来ないことを願いながら、年老いて、いろんな人の手を借りてギリギリのところで生き永らえて、結局力尽きて孤独死。死がいつ来るかわからないおかげで、多くの未練も残るでしょう。こんな結末より、どんなに美しいでしょうか?

 

 結局逃れられぬ死から逃げ続けるのではなく、計画的に受け入れる生き方。「自らの人生に期限を設けて、限りあるリソースを有効活用する」そんな考え方が込められているのが「人生50年時代」です。

 

 

「人生50年」のメリット

老後の為に、健康を維持しなくてよい

 金持ちにも貧乏にも、老いは平等に訪れます。老いると、健康リスクは若い頃と比べ物にならない程増加します。

 

 「痴呆防止には何をすればよいか?」「血圧を下げるにはどんな食べ物がよいか?」「どういうサプリメントなら健康に良いか?」こんなことを考える時間、投じるお金が勿体無いですね。

 

 人生を50年で切り上げることで、無駄な勉強をして胡散臭いビジネスマンに搾取されることもありません。なりたい自分になる為の勉強を始めましょう。

 

老後の為に、年金を払わなくてよい

 どう考えても払い損の国民年金を払わなくてよくなります。大体月に1,6000円程度が浮く計算になりますね。浮いたお金は趣味に使ったり、なりたい自分になるための自己投資に費やしましょう。

 

老後の為に、結婚や子育てを考えなくてよい

 僕はずっと誰かと同じ家で過ごすのが苦手です。恐らく結婚したとしてもうまくいかないでしょう。正直なところ独身の方が気楽でいいなあと感じているのですが、「結婚しなくて老後どうするの?」「独身の老後は不安だよ」みたいな声は避けられません。しかしながら、何とか結婚にこぎつけても「熟年離婚」が当たり前の時代なので、いつ失うかわからないですね。

 

 こんな考えの人間が結婚したとして、いったい誰が幸せになれるでしょう?

 

 人生を50年で切り上げてしまえば、自分の老後の世話の為に家族を作って、必死に維持する活動から解放されます。

 

 自分の為の人生に没頭するか、愛する人と密度の濃い50年を過ごして下さい。

 

老後の為に、仕事を頑張って蓄えを作らなくてよい

 日本の年功序列・終身雇用制度はもはや維持できなくなっていますね。目の前の仕事に闇雲に取り組み続ければ、誰でも結婚出来て、子供が育てられて、家が買える時代は終わりました。

 

 これからはあなたがあなたの責任で将来を設計しながら、保障もなく、給料だけが据え置きで仕事をしていかなくてはいけません。

 

 50年で人生を切り上げてしまえば、嫌々生きることなく、自らのやりたいこと、生きたい場所、会いたい人の為に時間とお金と体力を投じることができます。できるだけ高い給料を得るために、儲かる資格を嫌々取る必要もありません。

 

老後の為に、家族を疲れさせなくてよい

 日本の介護業界は慢性的な人手不足です。働き手の需要は今後ますます増えていくでしょう。ですが給料は上がりませんね。供給は今後も不足したままでしょう。国は老いた国民の面倒を見させる為に、給料を上げるのではなく、単価の安い外国人を呼び寄せる道を選びましたね。

 

 老人ホームに入れなかった高齢者の面倒は、家族が見なくてはならないでしょう。「介護疲れ」「介護殺人」こういった悲劇は増え続けていますね。

 

 あなたは愛する家族や子供を疲れさせてまで自分の面倒を見させたいですか?人生を50年で切り上げてしまえば、あなたは老いた自分ではなくパートナーや子供の為に時間とお金を使うことができます。

 

若くて健康な自分の為に、人生を投じられる!

 「50年分の老い」と引き換えに、あなたが得るものは大きいです。

 

 「老後を見据えて悩む時間」「老後をやり過ごす為のお金」「生きる為のお金を稼ぐ為の勉強」これらはすべてやりたいこと・行きたい場所・会いたい人の為に使いましょう。

 

 

あなたはそれでも「人生100年」生きたいですか?

生きたければ、いつでも人生を延長すればよい

 それでも、ここまで読んで下さった方の多くは「50年で死ぬなんて」と考えていることでしょう。

 

 生活の心配が全くない方や、まだまだやり残したことがあると考えている方。是非長生きしてください。

 

 「50年で人生を終わろうと思っていたけど、仕事が思いのほか楽しくなってきた」「やりたいことが見つかった」「共に生きたい人に出会った」そんな人は、いつでも人生を延長して、気の済むまで生きて下さい。

 

 人生が100%計画通りに行く方がおかしいです。「やっぱり生きたくなった」というあなたに、「50年で死ぬんだろ?なんでまだ生きてるんだ!」そんなことを言う人はいないでしょう。

 

 遠くを見すぎて嫌気が差した方。まずは1年後、5年後、10年後を見て、気楽に歩いてみませんか?

 

 「人生何年生きたいか」なんて、国から言われるまでもなく、あなたが自身が決めることです。自分の人生を健やかに生き、納得して死ねるよう、頑張りましょう!